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2017年7月21日 (金)

広谷喜十郎の歴史散歩 288

    いの町椙本神社に、皇室ゆかりの絹織物

 今春、いの町の会合に出席した。そこで、宮内庁から頂いた絹織物が神社に奉納されたと、聞きそれを拝見した。すぐに、それが皇后さまの工房で製作されたものであろうと察した。
 皇后さまの工房について調べてことがあったので、ここで紹介しておきたい。
 岡本健児先生の『ものがたり考古学』(高知県立歴史民俗資料館)のなかに記述がある。「正倉院に残る土佐の調」に、東大寺「正倉院御物緑絁大幡断片」という織物がある。それに、「土佐国吾川郡桑原郷(略)天平勝宝七歳十月(略)秦勝国方」と記されている。755年に、吾川郡の郡役人である渡来系の秦勝国方が納入したと紹介されている。桑原郷は、高知市春野町弘岡から吾川郡いの町八田辺りである。八田は、秦との字音に通じるもので、すぐ解る。
 2000年5月愛媛県歴史文化博物館で、宮内省正倉院研究所などの主催による「よみがえる正倉院宝物展」が有り、出かけた。
 復元された「土佐国白絁」が展示されていて、驚いた。
 その後、京都国立博物館で、「特別陳列・皇后陛下ご養蚕の小石丸・正倉院裂復元模造の十年」の展示も有り、見学に出かけた。
 そこには、「土佐国調台絁・大幡」(南倉184大幡残欠)とあった。岡本先生が紹介した絹織物の復元品である。
 このように見ると、先頃、椙本神社へ奉納された絹織物は、皇后さまの工房で製作されたものであろう。椙本神社方面は、古代の大野郷であり、この時期東大寺の支配下にあった記録がある。


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Dscf4421付録、以前紹介した「ホルトの木」の花が咲き出した。下の写真


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コメント

稲吉の歴史を追っている者です。御免町の旧名が稲吉町との事。
矢田稲吉(崇神朝大水口宿祢の孫)が最古の稲吉(稲城イナギ)で、
魏志倭人伝の末羅國(松浦国)の國造です。
日本武尊と共に九州遠征しています。
高知県に日本武尊の伝説はありませんでしょうか?

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