« 広谷喜十郎の歴史散歩 180 | トップページ | 広谷喜十郎の歴史散歩 182 »

2015年4月25日 (土)

広谷喜十郎の歴史散歩 181


    トンボ信仰と長宗我部元親

 このところの天候は、晴れ続きで初夏の気配です。住宅の物干などに、可愛い鯉のぼりが飾られている。郊外へ出ると、フラフや幟とともに大きなコイが泳いでいる。
 我が家では、40数年前に伯父から次男に贈られた立派なカブトを押し入れから取り出した。孫娘の通う幼稚園に飾ってもらっている。

 平成14年のNHK大河ドラマ「利家とまつ」を見た。主人公・前田利家がトンボの絵模様の描いた衣裳をよく着ていた。その上、トンボの前立てのついた兜をつけ、戦場で活躍している場面をよく見た。
 トンボは「勝虫」と呼ばれ、前にしか進まず退かないところから、武士にとっては勝利のしるしとされていた。
 この頃は、カツオ節のことも「勝勇武士」と呼び、縁起担ぎの意味もあった。トンボは、蚊など害虫を食べる習性があるので、古代から崇められていた。

 『高知市の文化財』(市教委)「土佐神社」の条に、〈幣殿を短く、尾に相当する拝の出を長くした十字形で、とんぼが飛び込む形にみたてたいわゆる(入とんぼ)である。凱旋を報告する社という意味がある〉と、記述されている。
 それに対して高知市長浜の若宮八幡宮の社殿は〈拝殿より幣殿が長いので(出とんぼ)といわれ、出陣に際しての戦勝祈願の社として信仰された〉と述べている。
 長宗我部元親が、永禄3年の長浜における初陣にあたって、若宮八幡宮で戦勝を祈願したと言われている。それ以後、出兵の折の祈願の社として信仰することになり、出トンボ式に改築したと言われている。
 土佐神社は、社殿が永禄6年の戦火により焼失したので、元親が再建した。元亀2年に入トンボ式に改築したといわれる。
 土佐神社には、勝虫(トンボ)の絵模様のお守りがある。受験生には、大人気だそうだ。若宮八幡宮には、赤トンボの描かれた交通安全のステッカーがある。
 一昔前の子供に人気の「仮面ライダー」は大きなトンボのような目が輝いていた。受験生の重い気持を吹き飛ばしてくれる、強い味方であったろう。 

観世氏が足利義政より拝領した能衣裳の部分写真
Dscf2803_2


« 広谷喜十郎の歴史散歩 180 | トップページ | 広谷喜十郎の歴史散歩 182 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/583888/61490507

この記事へのトラックバック一覧です: 広谷喜十郎の歴史散歩 181:

« 広谷喜十郎の歴史散歩 180 | トップページ | 広谷喜十郎の歴史散歩 182 »