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2014年1月31日 (金)

広谷喜十郎の歴史散歩 115 

  高岡郡日高村の国宝・神剣

 高知県高岡郡日高村の小村神社に、国宝の神剣「金銅荘環頭大刀拵大刀身」がある。『高知県文化財ハンドブック』(高知県教委編)によると、〈環頭大刀は長さ1・18mである。金銅製の柄の頭に双竜が玉をくわえた透かし彫りがついている(略)7世紀前半に作られたもの(略)大刀身は長さ68・31cm〉と、説明されている。
 この小村神社の神剣を世に紹介した最大の功労者は、考古学者・岡本健児氏である。同氏は、江戸後期にまとめられた『南路志』に、「正一位 二宮 小村天神 小村神体剣」とある記述に注目した。そして、昭和27年頃神社を訪れ、尋ねた。〈御神体の剣は、神武天皇がお腰につけていられるような刀で柄の頭が大きな丸い塊のようなものが有る〉との返答を得た。それを聞いた岡本氏はひどく驚き、〈それは頭椎大刀というものです。それが伝世ですって?〉。早速、それの拝観を申し入れている。
 が、「神剣」だからと断られ続けた。県教委の専門委員、地元の神社総代、中央の研究者にも声をかけた。そうして、やっと拝観が叶った。
 一般的に、古墳から出土した大刀は、ボロボロになっているが、この剣は奇跡的にも良好な状態が保たれていた。
 すぐさま、国の重要文化財に指定(昭和31年)され、翌年には国宝に認定された。
 さらに平成12年岡本氏は、香南市野市町の兎田八幡宮で、弥生時代の絵画銅剣を発見した。それは、国の重要文化財になっている。その他・数多くの文化財を発見した。
 岡本健児先生は、本年1月1日に逝去された。先生とのお付合いは約60年程である。今はご冥福をお祈りするばかりである。
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